感想メモ

ネタバレ注意

ビブリア古書堂の事件手帖

積んであった未読小説を消化しようと決意し、手に取った記念すべき1冊

ストーリー要約→感想

第一話

幼少期に祖母の所有していた夏目漱石の「それから」に触れたためにしたたかにしばかれ本が読めなくなるというトラウマをもった主人公。祖母の死後、遺品整理中に再び手にすることとなった「それから」には夏目漱石のサインと誰かよくわからん男への宛名が書かれていた。そのサインが本物かどうかを鑑定してもらうために事故って入院中の古本屋の店長であるヒロインのもとを訪ねことの経緯を話すと、安楽椅子探偵よろしく1冊の本に書かれたサインから書かれた経緯や主人公の出自に隠された秘密まで余すところなくすっぱ抜かれてしまう。

『真実』不倫相手から署名入りの漱石全集8巻だけ送られてくる→カモフラージュで古本屋で全集全部買う→夏目漱石サインの古本っていうのをアピールするためにサイン捏造and値札挟んでおく

 

第一話から重っ・・・。サインの真贋を確かめに来たのだけなのに不可解な点が芋づる式に出てきて、他の穏便な可能性を栞子さんの豊富な知識量でしらみつぶしにされ、残されてしまった主人公にまつわる事実重っ・・・。栞子さんが全部説明してしまわないで主人公がおばさんとの会話の中でそれとなく悟る感じはなんか大人な関係だなぁと感じました。不倫相手への贈り物に自分の名前書くか?とか別に漱石のサインはなくてもただの落書きがある古本としてカモフラージュは成立してたんじゃないか?とか思ったりしました。

 

第2話

ビブリア古書堂馴染みの常連客兼せどり師・志田の愛読書「落穂拾い」が謎の女子高生に盗まれた。たまたま事件の目撃者になった男爵・笠井の証言の場所に来てみるとたまたま証言通りの金髪ギタリスト高校生を発見。ギタリストから犯人の女子高生のアドレスを聞き出し、呼び出すことに成功。しかし女子高生「何があったのかも知らないやつに『すぐに返せ』とか言われても返せん」と逆上。待ってましたと言わんばかりに栞子さんの名推理が火を噴き女子高生改心。めでたし。

 

どの話もそうだが作中のテーマになった著作を読んでいるかどうかで楽しみ方に差が出ると感じるが、この第2は特にそうだと思う。作中のストーリーと「落穂拾い」の交わりを知っていればまた違った読後感になるのだろうか。ミステリーの内容は伏線を回収するというよりは穴埋め問題を栞子さんが解いていく感じ。犯人の女子高生の行動が逐一突飛すぎて若者の恐ろしさを感じた。最後に志田が栞子さんの千里眼に若干苦言を呈すくだりは大好き。

 

第3話

強面のおっさんが「論理学入門」を売りにきた。買値考査のために一旦預かると奥さんを名乗る女から一旦待ってくれとの電話が。

 

一旦今日はここまで